旅行や外出はしづらい、退屈な夏休みですね。
ゲームばかりになってしまう子供さんも、多いのではないでしょうか。
あらまま家では、ゲームを一切させずに10歳まで来れました。
(ちなみにスマホもまだ与えていません。)
想像力が養われないし、これが怖いなと思っていたからです。
「ゲーム中毒」
あらままは「ゲーム中毒」の原因は、ゲームが精巧に作られ過ぎているせいかな~・・・と今まで思っていました。
でもそうではない、ゲーム中毒になっている子供は、辛いからゲームをしているという事が判明。
また、ゲームをしているから、こどもは自殺をしなくて済んでいる・・・という事もあるそうです!
なぜそんなことが言えるのかって?
この本を読んだからです。
「ゲーム依存から我が子を守る本」
子供がゲーム中毒になって悩んでいる方に、ぜひおすすめしたい1冊です。
詳しくご紹介しますね。
目次
「ゲーム依存から我が子を守る本」あらすじ
「ゲーム依存から我が子を守る本」は、ゲーム中毒の原因から治療、家族での取り組み方などが、イラストを交えて詳しく書かれています。
医学的なことは解らなくても、とても読みやすいですので安心ですよ。
内容を細かくみていきましょう。
ゲーム中毒の原因1 3つの要素がある
まずは原因からです。
中毒の原因は、ゲームが精巧すぎるとか、本人の怠け心と大人は思うのですが、実はそうではありません。
この3つの原因が、複雑にからみあっているのです。
①本人の気質
- 他人とコミュニケーションをとることが苦手
- 発達障害
- 他人に悩みを打ち明けられない
・・・などなどいろいろありますが、大きな理由は「他人とコミュニケーションをとることが苦手」という事。
なので誰かと遊ぶことができず、一人で手軽に出来るゲームに、ついつい手が伸びてしまうということですね。
子供もある程度大きくなってきたら、親も遊び相手が出来ません。
なので、親もゲームをしていてくれたらラク・・と思ってしまい、ズルズル許してしまうのですね。
②ゲーム自体がよくできている
- 手近で軽く、持ち運びも出来る
- 飽きないような工夫
- ゲーム上の友達が出来るようになっている
あらままが子供の時のゲームとは違い、今のゲームは本当によくできています。
オンラインで日本中の人とつながることも出来て、全く飽きません。
これものめりこみやすい原因。
これらはだれでもすぐに思いつく原因ですが、大きな原因は、実は次に挙げることなのです。
③学校や家庭での孤立感
- 家庭や学校で「ダメな奴」扱いを受けている
- 家庭での居場所がない
- 自信を無くすことがあり、トラウマになったり被害者意識を持っている
後、こういったことも大きな原因になるようです
- 両親の不仲
- 虐待
何か心に辛いものを抱えていて、それから目をそらすためにゲームをする・・・ということなのですね。
これはあらまま、目からうろこでした。
ゲーム中毒の原因2 実験結果からわかる環境の大事さ
ここで解りやすい実験結果がありました。
「ラットパーク実験」
カナダで行われた実験で、32匹のラットを、16匹ずつこの2つの環境に置きます。
- 植民地ネズミ・・16匹を1匹ずつ金網にいれ(孤独にさせ)遊び道具もない環境に置く
- 楽園ネズミ・・16匹全員食料を十分に与え、隠れたり遊んだりできる快適な環境に置く
そしてそれぞれのオリに「モルヒネ入りの水」を入れるのです。
すると植民地のラットは、頻繁にモルヒネ水を飲むようになるそうです(あっという間に依存ってこと!)
でも楽園のラットは、ほとんどモルヒネ水に興味を示さないのです。
また、植民地ラットのモルヒネ水の味を、劣悪にしても依存性は高いままだった・・・ということが本当に興味深いところ。
これは大人でも同じではないでしょうか?
大人も、孤独で劣悪な環境にいたら、辛さを一時でも忘れるために、何らかのものに依存しやすくなります。
大人の場合は子供より自由度も高く、お金も持っているので、薬物、アルコール、恋愛、ギャンブルなど依存対象は様々になります。
(もちろんゲームも入りますね)
でも子供の場合は、ゲームしか対象がありません。
なので生きることが辛いと感じたら、ゲームに依存・・・という事になるのでしょう。
すべての子供が、ゲームを持たせたら中毒になるわけではありません。
他に十分な楽しみがあって、痛みを抱えていない、孤独ではない子だけが「ルールをまもってゲームと付き合える」のだという事ですね。
ゲーム中毒 治療法はこれ
中毒だからと子供から無理やりゲームを取り上げても、追い込まれた子供にとって、もはやゲームは「心の支え」にまでなっています。
なので取り上げても、事態は悪化することの方が多いとか。
無理やり取り上げてしまうよりも「環境を改善すること」が最優先。
子供がリラックスできる家庭にする、夫婦も仲良くする、本人がゲーム中毒になる前に楽しんでいたことをやらせる・・・などが効果的とか。
無理な勉強で追いやられてるなら、お受験もいったん辞めるという事も、ちゃんと書かれていました。
親の価値観「いい学校に入っていい会社に行かないと負ける」や、「私がいないとこの子はダメになる」などの過干渉も、辞めないといけません。
ゲーム依存を診てくれる精神科医の助けも、ぜひ借りましょう。
あらまま、ここでも「家族に第三者を入れることは大事」と言いましたが、ゲーム依存でも大事なようです。
「ゲーム依存から我が子を守る本」感想
この本は、本当に興味深く読ませてもらいました。
一番衝撃だったのはこの一言です。
「ゲームに依存することで、子供は自殺せずに済んでいる」
これはびっくりな一言ですが、ふとこんなことを思い出しました。
あらままも子供の頃は、両親の仲が悪いうえ、嫁姑問題もあり、家に居場所が無くて本当につらかったのです。
でも当時は家にゲームもなく、死ぬことばかりを考える毎日。
家にいたくなくて、狂ったようにバイトをして体を壊す。
挙句の果てには摂食障害、そして「ウツ病」になってしまい、青春が真っ黒になってしまいました。
もしあの時、今のように手軽で、どこでも出来るゲームがあったら・・・・。
私もおそらく、ゲーム中毒になっていたでしょう。
もしくはSNS中毒ですね。
ゲーム中毒は、私のように自殺未遂や摂食障害、ウツ病になって何年も過ごしてしまうよりは、まだましなのかもしれません。
あらまま家は、幸いゲームなしでここまで来れました。
息子君、動画は見ますが、今のところ30分だけ、すべてのやるべきことが終わってから、リビングで見るという事を、徹底してくれています。
ルールを守ってくれる子供に感謝し、怒ることはあっても、いつまでも子供の味方であろうと思います。
「ゲーム依存から我が子を守る本」 まとめ
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
ではまとめますね。
ゲーム中毒の原因
- 「他人とコミュニケーションをとることが苦手」という事が、本人側の大きな原因
- ゲームの精巧さも原因だが、子供の置かれている環境が一番の原因
- 孤独にさせず、手に負えないときは、第三者に介入してもらう
- 子供だけのせいにせず、親も価値観や態度を改める努力が必要
ゲーム中毒は2019年に、依存症としてWHOが認めました。
家族だけでは、治療が難しいのは他の依存症と同じです。
ひどくなったら専門家の力に頼って、「ゲームは楽しんでも依存はしない」ように環境に留意するのが一番いいようです。